やり手PTAママとの出会い
さて、長女が小学校に通い始めて少し経った頃。
長女には一緒に下校する同じクラスの「エリちゃん」というお友達ができました。
近所の子とは仲良くしていましたが、クラスでのお友達は初めてだったので嬉しく思っていました。
そのうち、長女が
「エリちゃんがおうちに遊びに来て、っていうから行ってもいい?」
と言い出しました。
家にお邪魔するなんてご迷惑ではないかな…
と思いつつ、エリちゃんがお姉ちゃんと一緒に家まで迎えに来てくれたので、それから度々行かせるようになりました。
エリちゃんのお宅は、我が家からほど近いところにあるオートロック付きのマンション。
ご挨拶に伺ったほうがよいのかな…?
という思いはありましたが、部屋番号も知らないし、オートロックのマンションなので気が引けるというのもあり、結局何もせずのままでした。
ある日、長女とこんなやりとりがありました。
「ねえねえ、エリちゃんのママって、何のお仕事してると思う?」
「…さぁ、何だろう?」
「答えは…PTAでした!!」
な、何ですと??
そう、エリちゃんのママ(以下エリママさん)はPTA本部役員をしていたのです。
(長女は仕事と言いましたが、無論PTA役員は報酬なしのボランティアです。)
それを聞いた時、率直に思ったのは
「これはやっかいな子と友達になってしまった…」
ということでした。
子供同士が仲良くなる
→親同士が知り合いになる
→いつかPTAに誘われてしまうのでは??
という流れが勝手に頭の中で浮かび上がってしまったのです。
実は「現在のPTA役員の私」に多大なる影響を与えているのはこのエリママさんです。
しかし、子供同士が仲良しだから誘われた、などというしょうもない理由からではありません。
エリママさんはとても顔が広い方で、私などただの「子供のクラスメイトのお母さん」に過ぎなかった。
そんな「流れ」は今思うと完全なる思い上がりでした。
次女の通園バスの送迎時、たびたびエリママさんらしき人を見かけました。
なぜエリママさんだと思ったのか?
この小学校のPTA本部役員は、活動中に蛍光色のジャンパーを着用しています。
(正直かなり目立ちます、笑)
おそらく学校からの帰り道だったのでしょう。
そして、同じバス停から通っている、とある子のママさんと度々仲良さそうに話をしていました。
これが決定打でした。
そのママさんは、エリママさんと同じマンションに住んでいたのです。
話しかけるのに少し勇気がいりましたが、ある日思い切って声を掛けてみました。
「あの、いつも長女がお邪魔してしまってすみません。」
周りは私とエリママさんに関わりがあることを知らないので、
「え??」
という雰囲気になっていたと思います。
エリママさんも初めは「?」という表情でしたが、長女の名前を聞いてすぐにわかったようでした。
現在もPTA本部で活動しているエリママさん。
はっきりいって、あらゆる点において非の打ちどころのない方です。
そして、かなりのやり手です。
ついでに言うと、先ほど出てきた同じマンションのママさんですが、実はご主人がこの時の小学校PTA会長でした。
それまでPTAに無関心だった私ですが、このような環境でしたので、心の奥底でPTAの存在をほんの少し意識し始めていたような気がします。